不確定なベクトル量

昔の私が書いていたというブログというものを、今の私もしてみようと思って、書いている。

SWITCHインタビューを見て

録画してた番組を見終わってビデオの電源を落とすと,NHKの「SWITCHインタビュー 達人達」が流れてきたのでそのまま見てみようと思って最後まで見てました.

ちなみにSWITCHインタビューは今回が2度目の視聴になるんですが,1回目は新年スペシャルのやつで,若田光一さんと平野啓一郎さんの対話のやつで,若田さんの経験と平野さんの想像から生まれる質問の掛け合いが良かった印象があります.あと互いに話すのがうまかったような気がします.会話のキャッチボールがうまくいっているような感じだったと思います.

前回見たときも両人の才能や思考に感嘆していましたが,今回は前回に増して感心して見ていました.

何度も「すげえ」と口に出していましたから.

 

漫画家(松井優征さん)とデザイナー(佐藤オオキさん)の対話ということで,どちらもアイデア勝負の仕事なので,創作活動をやってみたいと考えている僕はこの組み合わせにすごく興味を惹かれました.

両人のアイデアの多さや瞬時にひらめくセンスには何度も舌を巻きましたが,一番驚いたのは2人の根幹となる考え方が同じであることです.

彼らは無欲であり(失礼かもしれない),相手のことを考えており,そして日常の何気ないところからアイデアをとってきて,その中で面白くするにはどうするかを考えているようだなと,僕は番組を見て解釈しました.

クリエイティブな仕事をする人たちって一見自分の主張を作品に織り込もうとして作っているのかと思いがちですが,どうもそういうようではないみたいです.全く個人が反映されていないというわけではないんですが.

僕もその感覚はなんとなくわかっていて,主張しようとして作るといつか手が止まるんですよね.分かってはいるんですけど,番組を見て改めてそのことを知らされました.

話はそれますが,自我の主張についてですが,自分の考えを強く主張したり,自分について語ったところで,相手からするとそんなこと興味がないんですよね.最近気づいたんですけど,本当に話のうまい人は,双方の会話の量が適量になるように質問や返答を調整して話せて,しかも自分の考えをさらっといえる(長々と説明したりするのはアウト)人だと思うんです.今の僕のように,自分の思っていることをつらつらと話す人はおそらく会話下手だと思います.

閑話休題

彼らは非日常からアイデアをとってきているというわけではなく,日常でボーっとしているときやルーティンワークの中でアイデアをとってきているようで,この点は面白いと思いました.無理してアイデアを見つけに行くというのは非効率みたいです.

それともうひとつ面白いと思ったのが,彼らの話の中では何度か出てきた比喩表現です.さすがアイデアマンだと思って聞いていました.自分の気持ちや考えを伝えるために適している表現を瞬時にかつ的確に選んできているのだろうと思いました.

 

この他にもいくつか思ったことがあったと思いますが,かれこれ放送から1時間以上が経過しており,そのときに思い付いたことがなかなか過去の記憶からサルベージしにくくなってきたので,この辺で今日の記事は終了にしたいと思います.

この記事を書くのにも結構苦労しました.なかなかいい表現が思いつかずに足踏みしているうちに思ったことがどんどん抜け落ちていくので.

表現力豊かな人間になりたいですね.